検索オプション
 

近代古典は、フェティシズムや狂気恋愛の宝庫!おすすめ10選です!

谷崎潤一郎や、夏目漱石などなど、名前は知っているけれど、読んだことはないという人は多いと思います。だって同じ日本語?と思うほど日本語は難解だし、現代と時代背景が全く違うからピンとこない。でも、近代古典って現代文学にはないフェティシズムや狂気恋愛の宝庫なんです。そこに着目するとすごく楽しめちゃいます!
このエントリーをはてなブックマークに追加
view:41
谷崎潤一郎フェティシズム小説集 (集英社文庫)/谷崎潤一郎/著(文庫)
518
ショップで確認
女郎蜘蛛の入れ墨を背に彫り込まれた娘が、自らの裡にひそませる欲望を解き放ち、あざやかな変貌をとげる「刺青」、恐怖に取り憑かれた男の禁断の快楽 詳細を見る 1users

ネオウィングYahoo!店 Yahoo!

☆清吉サディストの美学
「刺青(しせい)』の主人公「清吉」は、サディストである。それも、痛めつけるだけが目的のサディストではなく、究極の美意識を持ち合わせたサドだ。人々が「愚」と云う貴い徳を持って居た”時代の人間には、皮膚を美しく魅せる刺青はファッションの1つであり、人々はこぞって美しい彫り物を施す清吉に依頼する。しかし、清吉は目に叶った肉体でなければ仕事を受けず、一切の構図や費用も望むまま要求していた。「彼の心を引きつける程の皮膚と骨組みとを持つ人でなければ…」まずこの肉体のこだわりに清吉の美意識がある。気に入った皮膚や肉付にこだわるのだ。そして、刺青の苦痛は一ヶ月、二ヶ月かかるのだが、この痛みに耐えているお客に対して清吉は「人知らぬ快楽と宿願が潜んで居た」との感情を持つ。また、お客が呻けば呻くほど「不思議に云い難き愉快を感じるのであった」とあるように、まさに究極のサディストだ。さしずめ、人の身体や皮膚は動き、呻くキャンバスなのである。

☆運命の肉体
「彼の年来の宿願は、光輝ある美女の肌を得て、それへ己の魂を刺し込む事」とあるように、清吉は理想の肉体を求めてさ迷う。究極の美を求めている。その肉体に偶然出会うのだが、まずその部位に注目したい。それは「足」である。普通美女の肉体といえば、胸や腰・首筋などを連想しそうなものだが、「駕籠の簾のかげ」から見えた真っ白な女の素足に心を奪われる。清吉にとっては「貴き肉の宝玉」であった。そして、「この足は、やがて男の生血に肥え太り、男のむくろを踏みつける足であった」としている。まさに運命の肉体。足は筋肉の動きも感じられ、足の指は動きを持って語り、その貝にも劣らぬ爪の色合いは、清吉にとってのエロスなのだろう。

☆女郎蜘蛛
清吉は足の持ち主である16,17才の娘に魂を奪われる。この作品では、この娘の容姿や心の奥に潜ませているサディストの気質は描かれているが、名前や素性は詳しく明かされていない。この娘に必要とされているのは妖艶な美女という存在だけだ。その肉体に彼女の本性を見たのである。清吉は娘の本質を引き出し、その上で背中に女郎蜘蛛の刺青を入れていく。刺青の苦痛に耐えながら娘は、少女から女と成長していくのだが、清吉は彼女の成長と共に、精気を吸い取られていくようだ。娘の本性が、清吉のサディスト性をも吸い取っていく。まさに、女郎蜘蛛である。「性分を見抜く、女郎蜘蛛」「糸のような呻き声が女の唇にのぼる」とあるように、娘は男の生き血を吸う蜘蛛になった。清吉は全てを吸い取られ、女となった娘にひざまずく、その姿は女王様に踏みつけにされるマゾヒストへの変貌である。最後、清吉に魅せた女の背中は「燦爛」と朝日の中で輝いていた。

金閣寺/三島由紀夫
680
ショップで確認
著:三島由紀夫出版社:新潮社発行年月:2003年05月シリーズ名等:新潮文庫 詳細を見る 1users

オンライン書店boox @Yahoo!店 Yahoo!

☆吃音のコンプレックスと美しい有為子
溝口という少年がいる。生家は辺鄙な岬の寺で小学校まで育つ。この小説はこの溝口という少年が青年僧侶となり、最終的には京都にある「金閣寺」に放火する内容だ。(実際にあった事件を三島由紀夫が小説化した)冒頭から終わりまで、景色の描写から何から何まで溝口(私)目線である。そのため読み手は、まるで時分が溝口の中に入り込んでいるような感覚になる。溝口は見た目も地味(自分が思っている)で、吃音というハンディのため引っ込み思案であった。吃音は溝口を無口にさせたぶん、心の中に言語を増幅させた。さまざまな要因のコンプレックスは、その言語を「美しいものを破壊したい欲求に」育てあげる。

溝口は、中学を叔父の家から通学するが、その途中「有為子」という美しい娘がいた。美しく家も金持ちのいわゆる令嬢だ。溝口は有為子に思いを寄せ、心の中で妄想する。反射的に通りかかった有為子の行く手を阻むが、「吃のくせに」と罵倒を浴びせられ、溝口の美女に対する失望が芽生える。そして、有為子が妊娠し相手の男に殺され、拳銃自殺をした現場を見たときから、溝口の欲求は女という生き物から離れていのだと思う。

☆絶対的美の象徴「金閣寺」
溝口は幼い頃から僧侶である父に、「金閣寺」の美しさを聞かされて育った。「金閣ほど美しいものは此世にない」美しいと聞かされていた金閣寺に、溝口は何の美しさも感じなかった。しかし、その場で感動を生みはしなかったものの、本当の美しさは溝口が父を失い、父の伝で金閣寺の徒弟になったときから始まる。身近に接することで徐々にその美しさは溝口の心に入り込み、深く根付いて彼の心を支配する。「戦乱と不安、多くの屍と夥しい血が、金閣寺の美を富ますのは自然であった」と、金閣寺建立のいきさつが一将軍の不安が建てた建築と分かり、時代が太平洋戦争という理由も重なって、ますます彼の中に金閣寺が入り込んでいった。月日が過ぎ、仏教系の大谷大学へ入学してからも、溝口の内向的性格は変わらず、唯一の友人「鶴川」からも離れたが、大学で「同類」と感じ入られた「柏木」という足の不自由な青年と出会う。しかし、柏木はそのハンディを逆手にとって美しい女を虜にする技を持っていたのだ。溝口はかなり衝撃を受け、異端児の柏木に近づいて行く。そして、何度か柏木に女を紹介してもらうのだが、事を起そうとすると金閣寺が現れて邪魔をする。「心には乳房と金閣とが、かわるがわる去来した」溝口の中で、人として生きていくには金閣寺は邪魔な存在になっていく。

☆金閣寺からの脱出
溝口はあがく、寺の援助で行かせて貰っている大学もサボるなどあがく。父の友人である金閣寺の老師にも刃向かうが、どうしても金閣寺は自分から離れない。金閣寺から離れようと、柏木からお金を工面してもらい、旅に出るが、母親と老師の伝で寺へと引き戻されてしまうのだ。そして溝口に理念が浮かぶ「金閣寺を焼かねばならぬ」。ある日溝口は、老師から大学の授業料を預かる。彼はその金で、追い立てられるように夜の街へ行き、「まり子」という商売女を買い本物の男になるのだが、そこにいた女は溝口にとって「まり子」ではなく「有為子」になっているのだ。溝口は、金閣寺を焼失すると決心した時から彼の欲望は、美しい人の女になる。すなわち不動の美に囚われた僧侶ではなく、一人の男となったのである。最後に、細かに準備をし、計画を立て、金閣寺に溝口は火を放った。「金閣の空は金砂子を撒いたようである」溝口は焼けていく金閣寺を、膝を組んで長いこと眺めていた。金色の美しい砂を撒きながら、華麗に消えていくのである。溝口は最後まで金閣寺を美しさの象徴とし、美しく散らせたのではないだろうか。最終の行にはこう書かれている「生きようと私は思った」。コンプレックスの塊であった溝口は、開放されたのである。

繊細な日本語の美しさと、とっぴなラスト 〜細雪〜

細雪 (上) (新潮文庫)
594
税込、送料込
ページ: 284, エディション: 改, 文庫, 新潮社4101005125 谷崎 潤一郎(著) 発売日:1955/11/01 新潮社 詳細を見る 1users

amazon.co.jp

明治末期、当時随一の人気作家永井荷風の絶賛を受けてデビューした谷崎潤一郎は、その生涯を閉じるまで絶えず文壇の第一線で活躍した息の長い作家であり、戦後にはノーベル賞の候補になるなど、国際的にも注目される存在でした。文壇でのほぼ同期生と目される志賀直哉、芥川龍之介、佐藤春夫などが大正期の活動だけでその文学的生涯を終わったのに引き換え、谷崎はその代表作である「少年」「痴人の愛」「卍」「春琴抄」「少将滋幹の母」「鍵」などが長い年月に渡って発表されており、その充実した創作活動ぶりは他の大正文士には見られないものです。中でも「細雪」は戦時中発表のあてもなく書き継がれた大作で、このような作品を戦争中に書くことの出来たその持続力と筆力には圧倒されます。

内容は、太平洋戦争前の大阪の旧家に暮らす四姉妹の結婚をめぐる様々な出来事をクロニクルとして描いたもので、谷崎が3度目に結婚した松子夫人とその姉妹をモデルにしていると言われています。のんびりとした大阪の中流上層の豊かな生活ぶりが読んでいて現前に浮かぶような見事な文章で、その食事や服装などのディティールが風俗小説的な魅力を放っていて、何度読み返しても飽きません。

宮尾登美子はこの作品を読んで小説家を志したといいますが、彼女の作風からもそれが納得できます。物語よりも細部の楽しさによって記憶されるべき作品で、結末など女主人公のひとりである雪子が下痢をし続ける場面で終わっており、その突飛さは忘れられません。

山口百恵&三浦友和コンビ実写かもされた

春琴抄 (新潮文庫)
400
税込、送料込
ページ: 106, エディション: 改, 文庫, 新潮社4101005044 谷崎 潤一郎(著) 発売日:1951/02/02 新潮社 詳細を見る 1users

amazon.co.jp

実はこの作品は、山口百恵&三浦友和コンビで実写化もされていて、その他の俳優でも実写化されるほど、谷崎潤一郎作品でも、人気の高い作品です。さらっと読めば、わがままなお嬢様に純粋に自分の身を捧げる純愛作品だと見えますが、谷崎潤一郎でよく指摘されるのが、「マゾヒズム」作品だという点です。

しかし、今時の純愛小説と違う点は、小間使いで弟子である「佐助」が目の見えない「春琴」に献身的に尽くして、ついには春琴と同じ立場に立つことで、自分の純愛を貫いて、春琴も受け入れるという、普通の恋愛なら考えも思いつかない愛情の形です。

春琴(本当は琴さん)は、幼い時に失明してしまいますが、家が薬屋であった為に裕福な家庭で育ったせいか、お琴の世界では名を馳せますが、大変わがままです。丁稚だった佐助が身の回りの世話係兼三味線の弟子として、春琴のお世話をしますが、ひどい仕打ちを受けます。それでも、佐助は耐えます。というのは、佐助は実は春琴が幼い頃から好きだったからです。だからひどい目にあっても何も言いませんでした。これが、「マゾヒズム」と言われる原因でもありますが、現実世界や、他の文芸
作品でも実は思い人にひどい仕打ちを受けても耐え忍ぶという作品は案外多いです。
結局、春琴はある金持ちの息子を稽古中に怪我をさせてしまった腹いせに、熱湯をかけられて醜い顔になり、
伏せってしまうのですが、佐助は自分の両眼を針でついて失明することで、春琴と同じ立場に立って、
身分の差もあるのですが、結婚することなく、一生よりそうということになり、お墓も二人寄り添うように作られます。
谷崎潤一郎作品では、やや短編作品ですが、短編の中に、ぎっしりと「純愛とはなにか?」というのが
含まれていて、今でも文学的評価が高い作品です。

No Longer Human・人間失格、

人間失格・桜桃 新装版/太宰治 レビュー
308
ショップで確認
著:太宰治出版社:角川書店発行年月:2007年06月シリーズ名等:角川文庫 た1−5 詳細を見る 1users

オンライン書店boox @Yahoo!店 Yahoo!

大好きな小説家をあげよと言われたら、太宰治と答える人は多いのではないでしょうか?その中でも一番人気のある小説は人間失格でしょう。冒頭の「恥の多い生涯を送ってきました」の部分でガツンとやられます。走れメロスの冒頭の「メロスは激怒した」もそうですが、太宰治の小説はその冒頭にすべての力を注ぎこんでいるのではないかと思うほど強烈なインパクトがあります。その一文ですごい力で物語に引き込まれます。

この人間失格の主人公がどんどん堕落していく姿が印象的です。この主人公の人に気を使って面白くないのに笑う、いい人ぶるといったところが自分に似ているような気がして読んでいてゾッとしたのを覚えています。薬に手を出し、女にだらしなくて、どうしようもない男です。それなのに自分は気取ってアンチテーゼとか哲学めいた問いかけをして世界に浸っていて、堕落していくっていう事の怖さをひしひしと感じます。

山田宗樹の「嫌われ松子の一生」など、堕落していく人間像を描いた作品のルーツだと思います。芥川龍之介、夏目漱石など、このころの小説家の文章は日本語がとても綺麗で、読んでいて本当に心地良いです。内容はどろどろでもその日本語が妙に美しかったのを覚えています。逆にいうと今の日本語が乱れすぎているのだと思います。人間失格は何度か読んでいるのですがそのたびにやはり太宰はすごいなと思ってしまいます。そしてこの小説の英語のタイトルを「No Longer Human」と名付けた人もすごい!

夏目漱石の実体験も書かれている 〜坊っちゃん〜

坊ちゃんのそれから
1,728
ショップで確認
出版社 河出書房新社 著者 芳川泰久 内容: 大暴れして教師を辞め、東京に帰った坊っちゃんと山嵐。激動の明治を駆け抜ける二人の「それから」 詳細を見る 1users

WINDY BOOKS on line Yahoo!

松山の中学校に教師として赴任した主人公「坊っちゃん」が、赴任先の松山の中学校で出会う同僚の教師や生徒との出来事を描いた文学作品です。この作品は夏目漱石が1906年、雑誌「ホトトギス」に発表したものです。内容は「親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている」の一文で始まり、反骨精神に基づく痛快な勧善懲悪の物語であり、この作品に共感する多くの人に読まれております。教科書にもその一部分は掲載されていたこともあります。また、小説の舞台となった松山では、坊っちゃん団子や坊っちゃん列車など地域活性化の為に、観光に取り入れて坊ちゃんと共に街づくりを進めています。

実際、夏目漱石自身も1年だけですが、直に松山に英語教師として赴任したこともあるそうで、そ時の体験をベースにしつつ、フィクションとして小説化したらしいです。夏目漱石は松山で出会った高浜虚子に誘われて俳句や文学の道に進んだとも言われています。
また、「坊っちゃん」が発表されて100年の時には、小説の舞台となった松山ではもちろんですが、全国各地で記念イベントも行われました。

作品「坊っちゃん」は、父親と死別後、親の残した遺産のうち兄から渡された600円を学費に東京の学校に入学。卒業後8日目、四国の旧制中学校に数学の教師として赴任するところからはじまります。赴任先で天麩羅蕎麦を4杯食べたこと、団子を2皿食べたこと、温泉の浴槽で遊泳したことを生徒から冷やかされ、初めての宿直の夜に寄宿生達から蚊帳の中にイナゴを入れられるなど、手ひどい嫌がらせを受けた坊っちゃんは、寄宿生らの処分を訴えるが、教頭の赤シャツや教員の大勢は事なかれ主義からうやむやにしようとする。坊っちゃんは、このときに唯一筋を通すことを主張した山嵐には心を許すようになります。

やがて坊っちゃんは、赤シャツがうらなりの婚約者マドンナへの横恋慕からうらなりを左遷したことを知り義憤にかられます。このことで坊っちゃんと山嵐は意気投合しますが、赤シャツの陰謀によって山嵐が辞職に追い込まれてしまいます。坊っちゃんと山嵐は、赤シャツの不祥事を暴くための監視を始め、ついに芸者遊び帰りの赤シャツと その腰巾着の野だいこを取り押さえます。芸者遊びについて詰問するが、しらを切られたため、業を煮やし鉄拳により天誅を加え、そのことで即刻辞職した坊っちゃんは、東京に帰郷します。

芥川龍之介の子供向け作品「魔術」は、大人も楽しめる作品!

魔術 [ 芥川龍之介 ] レビュー
1,944
税込、送料込
日本の童話名作選 芥川龍之介 宮本順子 偕成社発行年月:2005年03月 ページ数:39p サイズ:絵本 ISBN:9784039638502 芥川龍之介(アクタガワリュウ 1users

楽天ブックス 楽天

「魔術」は、芥川龍之介が子供向けに書いたお話です。魔術を使える友人のミスラくんに、魔術を教えて欲しいと頼みに行った主人公の私。1つだけ約束があってその約束を守ってくれるなら魔術を教えましょう、とミスラ君は言います。魔術を手に入れた主人公がカフェで友人たちに魔術を披露することになるのですが、主人公は果たしてミスラ君との約束を守り切ることが出来るのでしょうか?
どこからが現実でどこからが夢なのか何度読んでも不思議な魅力でいっぱいの作品です。雨の音が随所に出てきて暗いイメージのある作品ですが、もしかしたら全部夢の中のお話かもしれません。

ミスラ君が示した約束とは人生でとても大切なキーワードだと私は思います。仕事で成功するかしないか、人として尊敬されるかどうか、幸せに生きることが出来るかどうか、そういう事すべてはこのミスラ君が守って欲しいと願った言葉に込められていると思います。そんなとても考えさせられるこの魔術というお話が子供向けに書かれたことが驚きです。芥川龍之介さんはこの魔術の他にも子供向けに色々な小説を書いていますが、私はこの魔術が一番好きです。大人にこそ読んでいただきたい小説だと思うからです。文庫本でもありますが、子供向けに絵本も出版されています。

芥川龍之介の文章は日本語としてとても気持ちよく響いてきます。音読すると更にその日本語の美しさを実感することが出来ます。ぜひ魔術の不思議な世界を楽しんでください。

子どもに読んで聞かせたいお話「蜘蛛の糸」

蜘蛛の糸
1,728
ショップで確認
ご注文〜3日後までに発送予定(日曜を除く) 本 ISBN:9784039636706 芥川竜之介/作 遠山繁年/絵 出版社:偕成社 出版年月:1994年10月 サイズ:35P 29cm 詳細を見る 1users

ぐるぐる王国 ヤフー店 Yahoo!

お釈迦様が池のほとりを歩いておりますと〜こんな綺麗な言葉で始まるこの小説には人生において大切なことが随所にちりばめられているような気がします。この蜘蛛の糸は芥川龍之介の作品の中でも有名なので読んだこともある人が多いと思います。お釈迦様が慈悲の心で悪人に救いの手を差し伸べます。しかし、せっかくのお釈迦様からの救いの道も、悪人の「自分のことしか考えない言動」がすべてを台無しにしてしまいます。

まあ自分の事だけしか考えられないような人だから悪人になるわけで、自業自得というか堂々巡りだなと思ってしまいます。蜘蛛の糸がプツリと切れて、地獄の闇の底に消えてしまう悪人。あとにはただ静けさが残る池のほとり。蓮の花の色、水に広がる波紋、静けさなどが映像となって頭の中に広がるような感じがします。音読するだけで心が癒される小説でもあります。読むたびに色々な考え方が出来て、考えさせられるお話です。子供に読んで聞かせたいお話でもあります。

この話を読むと私はいつも哲学者ミルの幸福論を思い出します。「自分が幸せかどうかを問うた瞬間にその人は幸せでなくなる」というものです。蜘蛛の糸が切れるまさにその瞬間を言葉で表しているかのようです。幸せは社会や誰かのために行動した時に、その行動に対して自分が得られるものであるという考え方です。
時代や国が違ってもこのような考え方というのは共通なのかもしれません。

不思議な読後感 〜宮沢賢治「注文の多い料理店」〜

注文の多い料理店
2,097
ショップで確認
ご注文〜3日後までに発送予定(日曜を除く) 本 ISBN:9784875767039 〔宮沢賢治/著〕 出版社:くもん出版 出版年月:1992年10月 サイズ:77P 27cm 児童 ≫ 1users

ぐるぐる王国DS ヤフー店 Yahoo!

「注文の多い料理店」は宮沢賢治が書いた児童文学の短編集に収録されている作品で、短編集では宮沢賢治の生前に出版された唯一の物であり、代表作の一つでもあるので知っている人も多いでしょう。

紳士の格好をした二人の太った男が狩りをするため猟銃を担ぎ、白熊の様な犬を二匹連れて山道を歩いていました。だいぶ山奥まで来ましたが鳥も獣も一向に現れません。段々山の雰囲気が重くなり、案内人がまごついてしまいどこかに行ってしまいました。連れて来た犬2匹もめまいを起こし、死んでしまいましたが、二人は犬の事など考えておらず寒くなってきたし、お腹も空いてきたので戻ろうとしました。所が道に迷ってしまい帰り道が分からなくなってしまいました。その時フッと後ろを見ると立派な一軒の西洋造りの家が建っていました。その玄関には「西洋料理店・山猫軒」という札が掛けられており、二人は空腹で疲れてもいたのでここで食事を取ることにしました。扉には「どうぞ誰でもお入り下さい決して遠慮はいりません」と書かれていました。二人は中に入ると「当店は注文の多い料理店ですがそこはご理解ください」とも書かれており、廊下を進んでいくたびに扉があり、色々な指示が書かれていました。

しまいには壷に入ったクリームを体に塗らされたり、酢のような香水を頭にかけたり、体中に塩を揉みこむよう注文が書かれていたりしました。さすがにおかしく思った二人はようやく、自分たちが食べる側でなく食べられる側だと気づき逃げ出そうとしますが扉は開かず、別の扉の鍵穴からは青い二つの目がぎょろぎょろとこちらを見ており、二人の男は恐怖のあまり顔をグシャグシャにして泣き出してしまいました。そこに死んだと思っていた二匹の犬が扉をけ破り中に入って来ると、いつの間にか店は跡形もなく消えていました。東京に戻った二人ですが紙くずのようにグシャグシャになった顔は二度と元には戻りませんでした。

特別悪人という訳でもない二人の男のお人好しな感じと、途中から段々と罠にはまっていく不気味さが、読み終えた後の何とも言えない不思議な感覚が残る作品です。

夏目漱石の代表作! 〜三四郎〜

三四郎 (新潮文庫)
367
税込、送料込
ページ: 354, エディション: 改, 文庫, 新潮社4101010048 夏目 漱石(著) 発売日:1948/10/27 新潮社 詳細を見る 1users

amazon.co.jp

夏目漱石の代表作のひとつ『三四郎』は、大学進学のために九州から東京に出てきた三四郎の物語です。『三四郎』は夏目漱石の小説のなかでも非常に読みやすく、今の時代でも新鮮さを失っておらず、楽んで読むことができます。田舎から都会にやって来た三四郎は、多くの人の往来や電車といったものに驚き、野々宮や広田先生といった知識人と交流し、美禰子という快活な女性に惹かれていきます。

三四郎の視点で物語は展開していき、読者は自分が三四郎になったかのように三四郎の心情や都会の空気を味わうことになります。この小説は漱石研究者らによって様々な解釈があり、単に青春小説あるいは恋愛小説だけでなく、文明開化が進む当時の都市生活を三四郎という人物を用いて描いた作品と言うこともできます。例えば、物語の前半に三四郎が鉄道事故で轢死した女の死体を見てしまう場面がありますが、鉄道が文明の象徴でもあることから、便利になった都市生活の闇の部分を漱石は巧みに描いています。

一方、三四郎が一目惚れした、社交的で都会的な美穪子そのものが都市生活の光とも言えます。この光と影は小説全体を貫くひとつのテーマであり、田舎者で無垢な三四郎を主人公にすることで、漱石は都市生活の光と影を鮮やかに映し出しています。こうした様々な要素をひとつの小説に盛り込み、それでいて面白く読ませるところが『三四郎』の魅力です。また、1908年(明治41年)に連載された『三四郎』は、漱石が朝日新聞社に入社して本格的に作家の道を歩み始めたころに書かれた作品ということになります。

まとめ

ハマればすごそう、近代古典


近代古典は、時代背景や言葉遣いなどが違うので難易度が高いのですが、フェティシズムや狂気恋愛など面白い部分に着目すると、すごく楽しめます。

いつかは読まなくちゃな〜なんて思っている人は、是非、尖った近代古典から読んでみてください!


このエントリーをはてなブックマークに追加
このリストは参考になりましたか? はい いいえブックマークする

関連するまとめ

コメント

コメントを書くにはログインしてください。かんたんユーザー登録は無料です。
外部ID(Yahoo JAPAN ID、Livedoor ID、mixi OpenID、はてなID、JugemKEY)でもログインできます。

ユーザー登録のヘルプ

ID:
sk0929
自己紹介:
ブログ/HP:
レベル:
-
2016/11/18   2016/11/28   コメント(0)
ブックマーク(0)   印刷   友達に教える
本・雑誌・コミック
Tags  細雪 谷崎 潤一郎 金閣寺 三島由紀夫 マゾヒズム 人間失格 太宰治 坊っちゃん 夏目漱石 芥川龍之介 蜘蛛の糸 宮沢賢治 注文の多い料理店 三四郎
URL
Link

人気のある「本・雑誌・コミック」に関するリスト

> 本・雑誌・コミックのランキングをもっと見る

このリストの関連ランキング

モノログで今人気のリスト