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秋の夜長に読みたいミステリー本!おすすめを紹介!

夜がだんだんと長くなってきました。秋の夜長には読書ですよね。ぜひ読んでおきたいミステリー作品を紹介します。
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推理小説の傑作、長年のファンも多いコナン・ドイルの作品

594
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多くの推理小説がある中で、様々な俳優の方が演技され多くの映画やドラマにもなっております、イギリスのコナン・ドイルさんの作品、シャーロック・ホームズシリーズの作品の紹介です。そのシリーズの作品は、そのホームズの抜群の観察力・洞察力に基づいた非常に明確な推理で、故意に演出するわけでなくその優れた能力は、どのようにして普段養われているのかが、当時の私は気になってしょうがなくて、思わず小説もドラマも映画化されたものも毎回チェックしてしまう、憧れというのか何となく自分でも理解しがたい感情なのですが、何かその素晴らしい才能に魅入られてしまうのです。

よくよく考えると観察した事実に基づいて述べていることなのに、自分ではその同じものを観ていても、そこに目がいかないで終わってしまっているのです。その作品から、私は広い視野を持つということは、自分の関心があるかないかではなく、目の前にあるものを写真を撮るようにとらえて記憶し、そこから様々なことを学んでいくものなのだと感じまして、学生時代の勉強法や、社会人になってからの人間関係の形成、仕事の作業を覚えることに、ホームズの冷静な物の捉え方が非常に参考になっております。

また、感情をうまくコントロールできなくなると、人はどうしても間違った行動に陥ってしまうことも多いということや、どんなに華やかな経歴や資産のある人々でも、それを人道的に間違ったことへ使ってしまうのは決して良くないということもこの作品は教えてくれます。ホームズがシャーロキアンと呼ばれる、イギリスのみならず様々な国の愛読者に好まれるのは、推理能力が素晴らしくてかっこいいとかそんな単純な理由だけではなく、その独特な生活スタイルや、登場人物にも何かしら現代社会にありがちな犯罪や間違いを犯してはいけないという心に訴えられるものがあるからこそ、これだけ多くのファンがいまだに存在するのではと感じます。個人的にはかなり古いですがテレビドラマ化されて放映されていた、ホームズ役をジェレミー・ブレッドさんがしていたものが大好きでした。

今後も新たに多くの作品が映画化されたりするでしょうが、こんなに同じ作品が長く続く人気小説は中々ないのではと感じています。時代を超えても受け継がれていく作品が、このシャーロック・ホームズのようにどんどん数多く出てくれることを楽しみにしております。

ビル・ゲイツに別れを告げて ビル・ゲイツに別れを告げて

500
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私が最近読んだ中でも特にお勧めの小説は、「マイクロサーフス」です。ダグラス・クープランドが1995年に発表した4作目になる長編小説で、7章のエピソードから構成されているポップ・ノヴェルになります。1991年に出版された「ジェネレーションX」によって一躍有名となり、若い世代の人たちから圧倒的に支持を集めている小説家です。NATOの基地のなかで生まれ育ってカナダから東京へ留学して、札幌の出版社で勤務していた数奇な運命が本書のなかでも活かされていました。本作品のタイトルに使われている「サーフ=serf」というフレーズに込められている、「奴隷」や「隷属」といった意味合いについて考えさせられました。

マイクロソフトに勤めている主人公のダニエルが、自らの会社を立ち上げていく生きざまをブログスタイルで描き切っていました。家とオフィスとディスカウントストアの3つのポイントを行き来する、毎日の生活の倦怠感が伝わってきました。ビル・ゲイツのカリスマ的な魅力に圧倒されながらも、心の中で虚無感を抱いている若者たちが印象深かったです。天才的な才能を秘めているプログラマーのマイケルやボディビルに憑りつかれて筋骨隆々のトッドをはじめとする、個性豊かなキャラクターが魅力的でした。次世代を担う仲間たちとともにビル・ゲイツのもとを去り、シリコンバレーへと南下していくシーンが痛快でした。

「コンピューターのメモリーと、人間の記憶は似ている」、というセリフが心に残りました。スマートフォンやソーシャルネットワークなどが発達する前の、パソコンが徐々に日常生活の中に侵入してくる1990年代の雰囲気を上手く捉えている言葉です。自分の心を動かしていくよりも機械の操作に慣れていく若者たちに対して、痛烈なメッセージが込められていました。おたくやギークなどと揶揄されながらも、少しずつでも友情や恋愛に目覚めていく主人公たちが微笑ましかったです。電脳の世界で生きてきたダニエルたちが、豊かな自然に囲まれている風景の中で森や風の匂いを満喫する場面が圧巻でした。

マイクロソフトやアップルなどのヴェンチャービジネスを風刺しながらも、テクノロジーを完全に否定していないところに共感できました。多くの人が正しく使いこなすことによって、コンピューターの中からでも優しさを伝えることができるはずです。生まれた時から当たり前のようにパソコンに触れてきた、若い世代の人たちに手に取って欲しい1冊です。

唐獅子源氏物語 懲りない面々が帰ってくる

550
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私が最近読んだ中でも特にお勧めな小説は「唐獅子源氏物語」です。1982年に小林信彦によって発表されたユーモア文学になり、「唐獅子株式会社」に続く人気シリーズ第2弾になっております。昔かたぎの任侠道をいく主人公の不死身の哲が、前作以上の大あばれを見せていく様子に引き込まれていきます。いつものことながら流行やその場の雰囲気に流されやすい大親分の須磨義輝の気まぐれに、振り回されていく日々の出来事が笑いを誘います。7編の短編小説から構成されている連作ストーリーになり、野球から料理さらにはアメリカ文化までの幅広いジャンルをテーマに扱っています。

1980年代の世相を反映しつつ、随所にオマージュやパロディーが散りばめられているところが良かったです。表題作の「唐獅子源氏物語」では古典文学への造詣の深さが伝わってきて、笑いの中にも鋭い知性を感じることができました。「唐獅子電撃隊員」のように、著者が物語の結末を読書に向かって放り投げてしまうところも憎めません。脇を固めるサブキャラクターたちも魅力的な面子が集まり、ユーモアセンスたっぷりとしたタッチで描かれています。プロレスラー出身のダーク荒巻や大学出のインテリでビートルズ世代の原田をはじめとする、およそ極道には似つかわしくないメンバーばかりになっていきました。

兵庫県警の鬼の栗林警部補と主人公の間に、敵対とも友情とも違う奇妙な信頼関係が湧き上がっていくシーンも微笑ましかったです。この本の著者は東京の下町で生まれ育っていますが、本作品で飛び交う関西弁が実に生き生きとしたタッチで使われているのが印象深かったです。自身の綿密なリサーチとともに、関西地方で生まれて特殊な育ちをしたという優れた翻訳家の存在が大きかったようです。今は亡きかけがえのない盟友である稲葉昭雄と、小説家小林信彦を言葉でつないだ絆に胸を打たれました。本書収録の「唐獅子料理革命」が1982年の8月12日に発表されて以降、続編は執筆されていません。シリーズ完結と大々的に銘打ってはいないものの、1932年生まれの著者が再び続きを書く可能性は低いでしょう。

物語の終わりとともに、個性豊かな登場人物たちとのわかれが惜しまれるような奇妙な感情が湧いてきました。オヨヨ大統領シリーズなどで小林信彦に興味を持った人たちにも、是非とも手に取っていただきたい1冊になっています。

日本アパッチ族 エネルギーと怒りを映し出す物語

1,005
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本とゲームのドラマYahoo!店 Yahoo!

私が最近読んだ中でも特にお勧めの小説は、「日本アパッチ族」になります。20世紀の日本SF界だけではなく映画やマンガの世界もリードし続けてきた小松左京による、1964年発表の処女長編小説です。第二次世界大戦終結後の大阪市を舞台に設定していて、鉄を食べながら生きていく新人類の生命力には圧倒されました。朝鮮戦争で使われたアメリカ軍の戦車が解体されて、東京タワーの材料として取り込まれていく史実を思い浮かべてしましました。

戦争によって完全に破壊されてしまった文明が、新たな都市や歴史の一部として再生していくことを考えさせられました。ナンセンスなユーモアと奇想天外なストーリー展開の中にも、現実の世界への鋭いメッセージや風刺が込められていました。格差社会や労働者の搾取への強い怒りは、今の時代につながるものがありました。死刑制度が廃止されたパラレルワールドの戦後大阪で、主人公は風紀紊乱の些細な罪によって追放刑を宣告されてしまいます。鉄くずにかじりつきガソリンをすすりながら、強靭な生命力と信じられないほどの執念によって仲間を集めて戦いを挑んでいきます。

マスコミやメディアを騒がしながら、ついには軍隊や政府まで動かしていく様子に引き込まれていきます。この本の中には「ほとばしり出るエネルギー、そして無限の可能性」というセリフが登場していて印象深かったです。戦後の焼け野原となってしまった大阪の風景を見ながら、主人公が呟いた言葉です。1931年生まれの著者の、旧制中学校時代の姿が思い浮かんできました。空腹と暴力がすべてを支配する中で、誰しもががめつく必死になって生きている姿が伝わってきました。父親の経営する工場を手伝いながら文学者への道を歩いていく、若き日の小松左京が微笑ましかったです。赤字が続いて家財道具が一切差し押さえられたときに、妻を楽しませるために執筆したのが本書です。

たったひとりのために作った物語が、時代を駆け抜けて多くの人に感動を与えていることを感じました。本作品が発表されてから50年以上の月日がたち、著者自身もこの世を去って6年の時間が流れています。今またこの作品が日本国内だけではなく海外からも注目されていて、英訳まで進んでいることも納得できました。かつて小松左京のSFに熱狂した人たちだけではなく、若い世代の人たちにも読んでいただきたい1冊になっています。
おすすめ度:

硬質で明晰なパルタイ

539
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私のおすすめの小説は倉橋由美子さんの「パルタイ」です。短編集ですが、それぞれの作品の主題は同じように思います。全て、集団の中にいる個人が、組織や特定の主義のもとに集まった集団に対して疑念を持っていたり翻弄されるストーリーのため、短編に繋がりが感じられます。また、倉橋由美子氏は作品ごとに文体を変えることもあり、同じ人が書いていると思えないような短編もあります。特に印象に残っているのは「貝のなか」と「蛇」です。「貝のなか」は大学生である主人公が、自分以外の同じ寮に住む女学生(PとかVと表記される)に、タラコとかスジコというあだ名をこっそりつけています。

それは主人公の女子寮に対する嫌悪感と、そこにいる女学生の女子らしい陰湿さや馴れ合いを揶揄した呼び方なのですが、そうした主人公の生易しくはない性格がところどころ痛快です。やや高慢な主人公ではありますが、彼女の視点で分析する世界が彼女の思考で語られるときはとても説得力があり、普段私たちが自分の生活の中で他人に思う、なんとなくひっかかる部分を見事に文章化していますし、また、自分自身の欺瞞や保身のための言い訳も見透かされている気がします。これまでも倉橋由美子の作品は中編小説を読んだことがありましたが、この初期の短編は氏の若さと尖った感性と反骨精神に溢れ読みごたえがあります。

特に「蛇」では、奇想天外な始まりで、そこにいる人々が人間ではない生き物の様子であることがうかがえますが、その全容は明らかにされません。ただ、彼らもまた、大学という組織に属し、そのなかでも特定の主義のもと何らかの集団のなかにいます。主人公はそうした大きなうねりに流されながら、奇妙な冒険をしますが、その過程でいくつもの不条理な体験をします。理由のわからない裁判にかけられたり、男性である主人公ですが妊娠を疑われ、恋人にあきれられたりします。とくにこの短編の中では男女の立場が逆転しているような場面もあり痛快です。主人公が知人のご婦人に酔わされ襲われかけたり、恋人に妊娠を疑われ冷たい言葉をかけられたり、どちらかと言えば女性が体験する可能性の高い不利な立場に立たされます。

この「蛇」は、冒頭の文からもわかるのですがカフカの影響を受けているため、不条理文学やカフカ好きにもおすすめです。感傷を排除した硬質な文体で書かれた作品ですが、氏の切れ味の鋭さと冷たくも明晰で軽快な文章を楽しんでいただきたいです。

38万人の仰天 場所が変われば人も変わる

4,665
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私が最近読んだ中でも特にお勧めの小説は、「38万人の仰天」です。1982年にかんべむさしによって発表された22冊目の著作になり、長編小説第4弾となるSF文学になります。小説家として活躍する前には広告業界でコピーライターとして奮闘していた、若き日の著者の姿が思い浮かんできました。旅行代理店や広告代理店の業界の内幕を、当時の不満や鬱憤を思う存分反映しているところが良かったです。

東京の本社ビルの中で順風満帆なサラリーマン生活を送っていた主人公が、上司との些細な行き違いから大坂支社に転勤させられるシーンが印象深かったです。東京で生まれ育って実感暮らしを続けていた若者が、ある日突然に大阪のど真ん中に放り込まれて困惑する様子をユーモアセンスたっぷりとしたタッチで描き切っていました。自らの身に降りかかってくる困難や災難に屈することなく、ステップアップのチャンスとして前向きに捉えている主人公に共感できました。束縛されることを極端に嫌い理性に基づいて行動するエネルギーに満ちあふれているキャラクター設定は、著者自身の性格を投影しているような気がしました。関西地方の具体的な地名や路線図から下町の生き生きとした風景描写まで盛りだくさんとなっているので、土地勘がない読者でもすんなりと作品の世界観には入っていくことができます。

赴任先の誇大妄想気味の支店長に振り回されていきながらも、美しい事務員さんに心躍らせる27歳の青年らしさも微笑ましかったです。ストーリーの中に登場する、「人を知り、街を知ること」というセリフが心に残りました。知らない場所を歩き回って地元に生きる人たちと触れ合い心通わせていくことによって、徐々に成長していく主人公の内面が伝わってきました。ドタバタSFやハチャハチャ文学などと揶揄されることもあるかんべむさしの作品ですが、根底にある理性に基づいた思考を感じることができました。会社で勤務していたころの社会人としてのバランス感覚と距離感が、あり得ない話を描くことに役立っているようです。本作品の中でも代理店が企画したありふれた花火大会の夜に、突如としてUFOが襲来するシーンが圧巻です。常識の世界の中に非常識が突然に侵入してくる場面が忘れがたいです。

1年間の大坂転勤は、主人公にとっての長い人生の中の休暇とも言えるでしょう。日々の仕事に疲れ気味の方や働くことに疑問を持っている人に手に取って欲しい1冊です。

「こころ」夏目漱石は一度読んでおきたい

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私は小学生ぐらいの時から本が好きで、よく本は読んでいた方だとおもいます。もちろん学校の図書館で本を借りたり、父の書斎の本を引っ張り出したりしていましたが、毎年新しい学年になると国語の教科書に記載されている小説を読むのが好きでした。

高校は私立に進みましたが、高校1年生の国語の教科書に載っていた「こころ」を初めて読んだ時の衝撃は忘れられません。文章の技術が高いとか描写が上手とかという印象ではなく、本当にそのまま私の「こころ」に響きました。高校の教科書は確か「先生の遺書」の部分から始まったと思いますが、主人公「僕」のもとに「先生の遺書」が届くときにはもう多分私=先生はこの世にいないという描写から始まったと思います。「僕」は「先生」に就職の世話を頼んでいましたが、具体的になにか約束のようなものをしていたわけではありません。

でもその「僕」が臨終が近い実父を田舎に残して、また最終電車で「先生」に会うために帰京するところなど、もうほんの数ページで一気に引き込まれます。しかも、教科書で初めてよんだこの「先生の遺書」は小説自体の最初の部分ではないのですから、さらに驚きです。小説をお勧めしたいのですが、あらすじはあえて述べません。人間の内面にある裏、表、建前、裏切り、信頼、お金、もうありとあらゆる要素が含まれた小説です。登場人物の一人が「向上心のないものは馬鹿だ」という一言があるのですが、この言葉はあるいみ私の心にずっと残っています。小説自体はとても面白いもので、その時々の自分の状態によって、内容の受け取り方や登場人物のセリフの意味が変化します。高校生の時はある種の青春の甘酸っぱい思い出とともに読めましたが、大学で好運にも夏目漱石研究第一人者だった江藤淳先生の「漱石論」の授業を受講することができ、さらにいろいろな見方をすることができました。

江藤先生の指導の下で沢山の小説を読みましたがいまだにこれを超えるほど私の心に残る小説はありません。大学時代に恋愛をすると、またそのときには「こころ」の中の登場人物の様々な想いを自分に重ねてみたりもしました。就職をして社会にでると世の中の矛盾になっとくがいかないこともあり、そのときには小説の「先生」がいっていた「本当に悪い人は、いつもは良い顔をしている」という意味が分かったような気がすることもありました。

やはり歴史ある名作だけあり、私の人生にながく寄り添ってくれる小説です。自分のライフステージが変化するたびに読み返すとそのたびごとに違う顔を見せる小説です。

ダン・ブラウン氏の著書『ロスト・シンボル』は、ロバート・ラングドン教授シリーズの第三弾です。

1,944
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ぐるぐる王国2号館 ヤフー店 Yahoo!

フリーメイソンや秘密結社、ちょっと怖い儀式の話もでてきます。冒頭から一人の怪しい男性がでてきますが、その男性があるものを手に入れるために様々な策略を練って、ラングドン教授にフリーメイソンの謎を解くよう迫ります。ラングドン教授は友人であり、フリーメイソンの三十三階位にある最高幹部の一人、ピーター・ソロモンの秘書から基調講演の依頼を受けてワシントンD.C.のアメリカ合衆国議会議事堂まで行きます。そこで待っていたのは、切断された人間の手首でした。ゆったりとした空気の中観光客が騒ぎはじめ、ラングドン教授も遠巻きに見ていましたが、その右手がすぐに誰の者かを悟ります。

手首はラングドン教授にあてたメッセージであり、犯人の要求に答えなければ手首の主の命を奪うという強迫でもありました。CIA保安局長のイノエ・サトウも現れてラングドン教授に協力するよう迫ります。ラングドン教授は手首の主であるピーターの身を案じ、犯人の要求に従って暗号を解いていきますが謎が解けたかと思ったら、次の謎が現れ、ピーターと同じフリーメイソンの仲間が現れてラングドン教授はフリーメイソンの秘密に導かれていきます。途中でラングドン教授と合流するピーターの妹、キャサリンは純粋知性科学者で兄のピーターの協力を得て研究をしています。兄のピーターの精神科医だと偽る男は、ピーターの右手を奪った者でありピーターだけでなくキャサリンの命も奪おうとします。

執拗なまでにピーターとキャサリンを追い詰める犯人は、最後の最後で自分の正体を明かします。途中で現れる暗号は読者にも解けるように、図を載せて解き方も説明してくれています。暗号や謎を解くだけでなく、人の思考が現実に与える研究のことも絡めています。ワシントンD.C.のまわりを走り回り、CIAの追跡を逃れていく様子は手に汗を握ります。

様々な謎がラストで明かされていく時の爽快感。犯人の真の意図を知った時の驚きは、ちょっと考えればわかっただろうにと悔しい思いをしました。謎を解いていく途中で現れる歴史や芸術に関する知識も面白く、なろほどと思わされる話もあります。フリーメイソンという秘密結社のことをラングドン教授が説明し、フリーメイソンの友人の身を案じ接する様子を読むことで怖いというイメージが崩れました。怖いのはフリーメイソンを特別視し、カルトと集団として認識してしまった人たちなのかもしれません。

529
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私はこの本が大好きで何度も事あるごとに読み返しています。この本を何度も読みたくなるのはあたたかい気持ちになれるからなのですが、その理由を通してこの本のすばらしさを紹介したいと思います。この本には青々とした森の匂いを感じることができるおばあちゃんの家にまるで自分が住んでいるかのような、自然豊かな場所の表現がいたるところにでてきます。わたしが特にお気に入りな箇所は、そんな自然の中で生活すると決めた主人公の女の子が、おばあちゃんのお手伝いをするシーンです。

一緒に摘んできた野いちごでジャムをつくったり、洗ったシーツをラベンダーの上に広げて乾かしたり、自然の中で素敵な生活を送ることを想像させる描写にとてもワクワクします。日々ビルや車の騒音に囲まれた生活を送っている大人が癒されるにはもってこいの場所に、空想の中だけでも行くことができるのはとっても魅力的です。そんな場所でゆっくりできると思うと、心が休まります。そして主要な登場人物であるおばあちゃんのキャラクターが、何よりあたたかい人なのです。自分よりも圧倒的に長い時間を生きてきた人からやさしく見守っていてもらえるような、ふわっと包み込んでもらえるような安心感があります。そしてこのおばあちゃんの少しいたずらっ子のようなところも大好きです。

自分は実は魔女だと言う体で主人公の女の子と話すシーンがたくさん見受けられますが、それが嘘かまことかはどうでも良いのです。魔女と思わせるようなおばあちゃんの人柄と言ったらいいのか、心の鋭さのようなものが、とても惹きつけられます。いちばん魅力的に描かれているのはおばあちゃんですが、悩みをかかえる主人公の女の子やそのお母さん、そんな家族にすこし関心のうすいお父さんなど他の登場人物にも感情移入しやすいと思います。小さい頃に読んだ時は主人公に感情移入していましたが、成長した今ではお母さんに、そしてきっといつかおばあちゃん側になれるのでは、というたのしみがあるのもオススメポイントのひとつです。

そして、物語の終わり方も単調なハッピーエンドではないのですが、じわじわと幸せを感じて未来を生きようと思えるような終わり方です。全てがうまくいってしまったら、それは本当にただの空想で終わってしまいますが、うまくいかなくても前向きにさせてくれるところが、この本の素敵なところです。読み終わった後の余韻もとても好きで、本を読み終わった後わたしもおばあちゃんのように人を包み込んであげられるような優しい気持ちで生きよう、と思わせてくれるのです。
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まとめ

謎ときと感動を秋の夜長に


読書のいいところは、その世界に没頭できることですよね。謎解きの面白さと感動を味わってください。



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2017/10/24   2017/10/24   コメント(0)
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Tags  ロスト・シンボル 西の魔女が死んだ 日本アパッチ族 こころ 唐獅子源氏物語
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