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暇つぶしに読むと危険!時間を忘れるミステリー小説まとめ

暇つぶしに読んだ本が時間を忘れるほど楽しいと本当に儲け物の気分になりますよね!今回は、読んでドハマリできるミステリー小説をまとめてみました!
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アガサ・クリスティの『アクロイド殺し』は衝撃的な結末でした。

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同じくアガサ・クリスティ原作の『オリエント急行殺人事件』が12月8日に全国公開されることもあり、今アガサ・クリスティが再び注目を集めています。先日私が図書館に立ち寄った際、まだ読んだことがなかった『アクロイド殺し』を見つけて思わず手にとって読んだのですが、最後まで結末がわからずとても面白かったです。

イギリスの小さな村を舞台にして起きた富豪ロジャー・アクロイドの殺人事件をきっかけに、様々な謎や登場人物たちの過去が名探偵ポアロによって暴かれていきます。一見すると事件と無関係に思える些細な出来事から、隠された謎を読み解いていくポアロの推理に、脱帽すること間違いありません。

作中で印象に残っていて私の好きな言葉は、「全員が何かを隠していらっしゃる」というポアロの台詞です。ポアロは事件の関係者の前でこう言いましたが、まったく無関係で誠実そうに思える人物までも隠し事をしているとは予想外でした。

私はてっきり特定の人物、例えばアクロイドの執事パーカーといった容疑者のアリバイや動機を少しずつ暴いていくものだと思っていたからです。それが全員が何かに嘘をついたり隠し事をしていることで、事件は複雑に絡み合っていて、そのせいで真実が見えづらくなっているのだと感じました。

このあたりの複雑さをスリルいっぱいに上手に展開していくところがアガサ・クリスティの最大の魅力だと思います。また、ミステリー作家というと、コナン・ドイルやレイモンド・チャンドラー、ロバート・B・パーカーといった男性作家はよく読んだことがあるのですが、アガサ・クリスティは女性作家ということもあって、女性の登場人物の描写がとても優れていると思いました。

例えば、『アクロイド殺し』におけるアクロイドの姪フローラは、若くてとても美しい女性であり、父親思いで思いやりあふれる性格である一方、計算高くてわがままな一面のある人物です。そしてこのフローラもポアロの言う「何かを隠している」うちの一人でもあります。

また、物語の最後の最後で犯人がポアロによって明かされるわけですが、これが信じられないような意外な人物で、狐につままれたような感じがしました。この小説が読者にとってフェアであるか、発表当時は論争が起きたほどだったようです。

ともかく何といっても面白くて、つい先が気になってしまう小説です。また、推理をなぞって読み直してみるのもいいと思います。
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いま必要とされる知恵をつけるための『ヴェニスの商人』

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今を遡ることだいぶ前の話になりますが、私が大学卒業を間近に控えた就活セミナーに参加した時のこと、大手証券会社で新卒採用担当を勤められた経験のある方が語ってくださったのですが、時として大企業の面接では、正確な答えの存在しないような突拍子もない質問をされることがあるそうなのです。

証券会社勤務のその方が一例として持ち出してくれたのは、「日本には果たしてマンホールは何枚あるか?」といった、文字通り身も蓋もない質問でした。これは有名なフェルミ推定というものであり、企業の採用面接では広く用いられている手法です。

なぜこのような、明確な正答を得られないとわかりきった質問を向けるのかといえば、質問者である面接官が欲しているのが「暗記的な知識」を恃む頭のお堅い人間ではなく、不意の窮地に際して臨機応変に対応できる人材だからなのです。

ノーベル物理学賞受賞者であるエンリコ・フェルミはこの手の奇抜な概算に長けていたようで、そのような既成の理論や概念に頼らず、エポックな解決を導きだす手法のことを水平思考といいます。

このエドワード・デボノの水平思考は今日よくビジネスシーンにおいても啓発され称揚されるタームなのですが、それがよく表れた好個のテキストとしてウィリアム・シェイクスピアの『ヴェニスの商人』がしばしばあげられることがあります。

劇中、知人バサーニオの結婚で入り用が生じたアントーニオは、シャイロックという金貸しに借金のカタに自身の胸肉きっかり1ポンドを差し出すことを誓約してしまいます。しかしながらアントーニオのアテは外れ、シャイロックからの借金が返済できなくなり、裁判が開かれます。これを聞き付けたバサーニオの結婚相手である聡明な女性ポーシャは、男装をして、シャイロックに一滴の血も流さずにアントーニオの肉を切り取るよう判決を言い渡し、アントーニオの窮地を救ったのです。

まだ女性の権利が開かれていない時代に、一人の女性が知恵と義憤とによって窮地を逆手にとり、一休宗純もかくやといったトンチでもって解決に導く『ヴェニスの商人』の筋立て自体が、すでに一つの水平思考と読むこともでき、柔軟な発想が時として非常識だとして一蹴されてしまいがちな今日の日本の社会にこそ、広く読まれるべき一冊であると深く感じ入ることができます。

これから就活を控える学生や、あるいは新機軸な発想の転換をもとめているビジネスパーソンには必携の作品といえるのではないでしょうか。

私が最近読んだ小説の中でも特にお勧めな1冊は、真実真正日記、になります。

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「真実真正日記」は2006年に町田康によって刊行された、異色の長編文学になっております。嘘を書き続けていくことに疲れ果ててしまったひとりの小説家が、真実を記録することを宣言するオープニングのシーンが印象深かったです。

「〇月〇日」といった語り口で、日常生活の中で起こるありふれた出来事や出会う人をスケッチスタイルで描き出していきます。

著者自身の生きざまを投影したかのようなキャラクターが語り部になり、仕事にもプライベートにも冴えない様子を披露していきます。いつまでたっても完成することのない小説「快楽のムラート」を、いやいやながらも執筆する姿が笑いを誘います。

本来の目的を忘れていくうちに、ある日突然に居酒屋の経営を始めだしたり音楽活動に打ち込んでいくところが面白かったです。一向に芽の出ることのないバンド「犬とチャーハンのすきま」の、レコーディング風景やライブ活動がユーモアセンスたっぷりでした。大きな夢を抱きながらも、現実の厳しさに打ちのめされる様子が伝わってきました。

「くっすん大黒」で作家としてデビューを果たした頃の、若き日の作者自身の姿が思い浮かんできました。全編を通して胡散臭いムードが漂う中でも、時おり現実の社会が抱えている問題点や矛盾を鋭く捉えていました。

コミュニケーションを取ることができない店員さんや常識外れの会社員たちが、リアリティー溢れるタッチで映し出されていきます。「私設軍隊」や「奴隷制度復活」をはじめとする、過激なテーマにチャレンジしているところが町田康らしかったです。

随所に散りばめられているナンセンスなギャグにも、不思議な知性や博識ぶりを感じることが出来ました。不愉快な隣人や理解不能な友人たちに悩まされていきながら、主人公は不条理な世界へと引き込まれていきます。

フィクションとドキュメンタリーのはざまをさ迷い歩きながら、クライマックスシーンでたどり着いた意外な場所に驚かされました。この本の中に登場する言葉の中でも、「自分の人生がなかったことになるのは実に悲しいことだ」というセリフが印象深かったです。

小説家として活躍してきた自分がこの世界から消え去った後でも、確かに残る作品を生み出そうとする決意が溢れる言葉でした。町田町蔵の名義で活動していた時代の著者を知っている人に手に取って欲しい小説です。

本格ミステリ派必読の一冊 名探偵に薔薇を

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「本格ミステリ派必読の一冊」今回ご紹介するのは城平京さんの名探偵に薔薇を、です。駅構内の本屋でたまたま見かけて、帰り道の電車での読書用にと思い購入。これが初めての城平京作品との出会いでした。

後に知ったことですが、これがデビュー作だったのですね。読み終わった最初の感想は「怖い」でした。正確には怖いとも違うのですが、じわじわと迫ってくる闇の様な底冷えのする気持ち悪さというか、急に不安になるような落ち着かない感覚とでもいうのでしょうか。久しぶりに胸をかき乱されるミステリでした。

と言って、決して読まなければよかったというような嫌な感情ではなく、はっきり言って面白いです。気に入りすぎて、友達の誕生日プレゼントにも選んだほどです。物語は第一部:メルヘン小人地獄、第二部:毒杯パズル、と一部と二部に分かれていますが、一部は「The・本格ミステリ王道!」といった感じで、電車をあやうく乗り過ごすほど私好みの展開で始まります。事件の始まりは多数のメディアに送り付けられた気味の悪い一編の童謡。

そのタイトルは「メルヘン小人地獄」。この童謡の気味の悪いこと悪いこと…思わず一人きりで部屋で読んでいたら後ろを振り返りたくなるようなぞっとする童謡です。ここまでで十分何かを彷彿とさせるではないですか!

そう、あのミステリの金字塔。アガサクリスティーの「そして誰もいなくなった」ばりの本格感!ドキドキしてページをくるのももどかしいほどです。起こる連続殺人。登場する名探偵。果たしてこの事件の真相とは?オチが抜群というよりも、この城平さん。非常に重たく、かつ鋭い文章を書かれるのでその文章が心にからみついてくるのです。

読み終わった後もなかなか離してくれず、思わず深呼吸してしまうような文体です。急に落とし穴に落とされるようなミステリも大好きですが、やはりこの背後から一歩ずつひたひたと近づいてくるような、不気味なミステリも大好きだとこの本で改めて自覚しました。

読後感に浸りたくて、第二部に入る前に一度休憩をはさんだほどです。続く第二部。一部とは異なり、The王道というようなミステリから一変。がらっと雰囲気が変わります。ただ形を変えて現れる「薄気味悪さ」という点では共通しており、読み終わった後は心臓をぎゅっと鷲掴みにされたような嫌な感覚が残ります。

はっきり言うと二部のトリックはあまり凝ったものではなく、ワクワク感にはかけますが、そこは城平さんの文才が十分にカバーしてくれています。心をちくちく刺してきて、読み終わった後もふと思い出してしまう程、からみつくような小説でした。重たい文章がお好きな方。心にまとわりつく本が読みたい方。必読です。

私が最近読んだ小説の中でも特にお勧めな1冊は、ギャンブル党狼派、になります。

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「ギャンブル党狼派」は、1973年に色川武大が阿佐田哲也のペンネームで刊行した短編小説集になっております。「シュウシャインの周坊」や「耳の家みみ子」をはじめとする、渡世人たちの生きざまが映し出されている5編が収められています。孤独な生い立ち故に不幸な道を歩いていき、破滅的なラストへと向かっていく姿にも不思議な愛着が湧いていきます。

ひとりぼっちを愛しながらも、心のどこかでは相棒や友人関係を求めてしまうところがいじらしかったです。持てるすべての力を振り絞ってギャンブルに挑んでいき、何もかも失ってしまう様子が滑稽でもあり哀れでもありました。

オートバイに水銀注射を打ち込み窃盗を繰り返す、「スイギン松ちゃん」が印象深かったです。代打ち稼業を営んでいる元力士の数奇な運命を描き切っている、「人間競馬」にも忘れがたいものがありました。競輪場でノミ行為を繰り返すダンゴ鉄とお金持ちの紳士の奇妙な関係性にスポットライトを当てた、「ズボンで着陸」が本短篇集の中では圧巻でした。アウトローのたかり屋と、60歳になるまで大企業の社長を務めてきた堅気のコントラストが鮮やかでした。

決して交わることのないふたりの人生が偶然にも交錯し、全てを忘れて旅に出るシーンが心に残りました。イギリス製の上等な仕立て上げのスーツ姿が、質屋で買った進駐軍のズボンへと変わっていくところがユーモアセンスたっぷりでした。

大切な家族や友人に莫大な財産や地位を失ってまでも、自由を求めてしまう人間の心が良かったです。カモの身ぐるみを剥いできた無頼漢が徐々に心変わりをしていき、老人に同情的になってしまうクライマックスシーンは涙なしには読むことが出来ません。

ギャンブラーであれサラリーマンであれ皆それぞれに何かを抱えながら、自らのルールに従って勝負していることを考えさせられました。数多くある本書の名言の中でも、「ただ狂ったように遊んで、それっきり。」というセリフには胸を打たれました。

一瞬の輝きに全てをかけた後に、静かに余生を過ごすギャンブラーたちの姿が思い浮かんできました。麻雀や競輪をテーマにしていながらも、作者はギャンブルを賛美することなく冷めた眼差しを注いでいました。政府が国策としてカジノ建設を進める今の時代だからこそ、多くの方に手に取って欲しい小説です。

私が最近読んだ小説の中でも特にお勧めな1冊は、パリに終わりはこない、になります。

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「パリに終わりはこない」は、2017年の8月20日に刊行された、エンリケ・ビラ=マタスによる長編文学になっております。1974年から1976年にかけての著者自身のパリでの文学修行からインスパイアされたストーリーになり、若き日のひとりの小説家の姿が思い浮かんできました。

冒頭での「ヘミングウェイそっくりさん大会」での、世界中からヘミングウェイもどきがキューバに集まってくるシーンがユーモアセンスたっぷりでした。我こそは文学史に名前を残すと意気込みながらも、多くの若者たちが夢破れていく様子が滑稽でもあり哀愁も漂っていました。

著者もコンテストに参加しながら最下位にランクインした残念なエピソードがあり、自らの作品の中でちゃっかり利用しているところが面白かったです。

講演用の原稿のようなスタイルで進んでいく独特な語り口に、物語の世界観に引き込まれていきます。多くの芸術家が押し寄せているパリの中では、多くの人が貧しい生活を送っていることが描かれていました。何もない場所から新しいタイプの作品を生み出すことこそが、小説家としての醍醐味なのかもしれません。

いつまでも完成することのない処女作「教養ある女暗殺者」に、不思議な愛着が湧いていきます。この本の中に登場する、「パリはつねにそばにいて、私を追い立てる青春そのものだ。」というセリフが印象深かったです。

若い頃の貴重な時間を美しく文化的な街並みで過ごすことができた、ひとりの作家の喜びが伝わってくる言葉でした。若い頃に過ごしたパリが何処へいってもついて回ることを「移動祝祭日」に例えた、文豪ヘミングウェイにも繋がるものがありました。

その一方では過去の記憶やしがらみに捉われてしまい、今現在の苦しみが隠されているような気がしました。感受性が強すぎて書きたいのに創作活動を続けることができない姿には、作者がネーミングした「バートルビー症候群」を思いました。

自分自身を傷つけていきながら、ひとつの作品の完成に挑む様子には鬼気迫るものがありました。苦闘の日々からは、今の時代が古き良きパリに戻ることができないことを考えさせられました。

自らの生きざまを客観的に見つめながら、新しいタイプの小説を生み出す主人公に僅かな希望を感じました。ヘミングウェイやフィッツジェラルドなどの小説に慣れ親しんだ方にはお勧めな小説です。

人気の火村シリーズの第一作 46番目の密室

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本格ミステリを世に出し続けている有栖川有栖の大人気シリーズ、火村シリーズとも作家アリスシリーズともされているシリーズの第一作目、『46番目の密室』は是非読んで欲しい作品です。数年前にTVドラマとして世に発表されているのでこの作品をご存知の方も多いでしょうが、それでもこの一作目は目を通す価値があります。

この作品の探偵役は火村英生という英都大学の助教授(作品が発表された当時が助教授だったのでこの表記のまま)で何でもできる完璧な人というイメージがあります。ワトソン役には作者と同じ名前の有栖川有栖、通称アリス。有栖川有栖の作品で学生アリスがありますがそれとは全く関係のない作品なので別物として読む事ができます。

二人の関係は大学時代からの親友というもので14年の付き合いというなかなか長い付き合いだなと思います。だからこそ互いの事を分かり合っているのだなとも感じさせる描写が随所に書き込まれています。

そんな二人が向かったのは推理小説の巨匠で多くの密室トリックを世に送り出してきた真壁聖一という作家の別荘。折しもクリスマスで真壁に招待された人も多くいる中で殺人事件が発生します。不可思議な噂を聞いて面白がる人がいる中でアリスが頭を殴られて気絶しますがそこは大した事はなくて安心できます。

火村も起きて警察もやってきて、推理作家の集まりだと聞いて不穏な空気も流れますが殺された人間が真壁本人で誰が犯人なのかと推理をしていきます。この真壁自身が密室の巨匠で多くの密室での事件を小説にして世に出してきていたので、真壁が密室で他殺体として発見されても誰もが納得してしまうのも悲しいところです。

この後、火村は警察とアリスと一緒に謎を解いていきます。その過程で屋根に上って何とか密室を崩せないか検証するのですが、そこでアリスが屋根から落ちそうになったりするのはお約束というかお茶目な一面というのかほっこりさせてくれます。

長い付き合いなところがあるだけあって辛辣な事をアリスに言いつつも心配してくれているのが分かるのでそんな二人の関係性もこのシリーズの人気を物語っています。そして互いに犯人が分かったと言って答え合わせをするのですが思い描いていた犯人が別の人間で火村はアリスの矛盾をひとつひとつ崩していき真犯人を名指しします。

その犯人の正体にアリスは信じたくないと言いつつも結局は火村を信じて最後には納得して受け入れます。そして火村の行っている犯罪を研究するフィールドワークの過酷さを身を持って知る最初の事件となるわけです。

この作品が火村のフィールドワークに初めてアリスが同行した事件となっているので一作目なのですがこのシリーズも人気でもう25年近くも続いているものです。全部の作品を読んでみようと思うのなら最初の作品となるこの一作は読んで欲しいと思います。

本格ミステリの神髄が読める月光ゲーム

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推理小説の中でも最も面白いのが謎を解いていくところです。最近では物語が主流で謎解きが僅かしか書かれていない推理小説も多くなってきていますが、この月光ゲームは謎解きが複雑でいくつもの謎が展開されていく本格ミステリと言われる作品です。日本のエラリー・クィーンとも呼ばれている有栖川有栖のデビュ作品としてこの作品をお勧めしたいと思います。この作品の探偵役は江神二郎という男で京都の私大・英都大学に通う文学部の四回生です。何年も四回生をしている大学側から見たら困った学生なのに江神の在籍している英都推理小説研究会、通称EMCの部長として部員には慕われている人です。

その助手に作者と同じ名前の後輩が出てきます。英都大学の法学部一回生の有栖川有栖、通称アリスが所謂ワトソン役として物語の語り手となって話は進んでいきます。この月光ゲームはアリスが大学に入学してEMCに入ったところから始まります。

そして夏合宿に参加して矢吹山のキャンプ場に行ったところで多くの事件が起こります。この矢吹山で他の大学のグループと一緒になって最初は楽しくゲームをしたり話したりしているのですが、不運な事に矢吹山が噴火します。

噴火の影響で外界と連絡が取れなくなって山の上にいるのに陸の孤島となってしまう江神とアリスたち。少し異質な密室(クローズド・サークル)の中で協力し合うわけですが、ここで殺人鬼が登場します。

一人、また一人と仲間が殺されていく中犯人は誰なのかと考える江神たちですがその間にも山は噴火を繰り返し殺人鬼と噴火の恐怖に脅えながら必死に生き残る方法を探します。あの人が犯人なのではないか、と思えば違ったり噴火が起こって逃げまとい仲間とはぐれてしまったり、そんな中でアリスが怪我をしてしまったりと小説なのだから大丈夫だろうと思っていてもハラハラする展開が続きます。

EMCのメンバーはこんな大変な状況ではあっても気持ちを和らげるために笑ったり場を和ませたりしながらも仲間を守ろうとします。この場合は一番年下のアリスを最優先で守っていますがアリスは先輩から安全な場所に行って欲しいと進言したりと大学の上下関係などを見て、この場でそんな事が言えるなんていい子たちだなと思ったりもします。

現場に残された『Y』のダイイングメッセージの意味とは何か、犯人は誰なのか、作者からの謎かけと勝負するような感覚にドキドキハラハラします。最終的には江神が謎を解くわけですが、その謎解きと自分の出した答えが合っているか確認する瞬間が推理小説の醍醐味です。

この月光ゲームは有栖川有栖が世に出している作品の中でも人気のシリーズ第一作で学生アリス、か江神シリーズとされています。このシリーズを読まれるのなら処女作となるこの作品は絶対に読んで欲しいと思います。

宗教と科学の対立!ダン・ブラン氏の『天使と悪魔』の面白さ。

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映画としても上映された『天使と悪魔』は、『ダ・ヴィンチ・コード』よりも先に出版され、映画化と出版の順番が違います。ラングドン教授シリーズの第一弾であり、文庫本では上・中・下の三冊。

ハードカバーでは上・下の二冊とボリュームのある内容です。ハーヴァード大学の図像学者のラングドン教授は、スイスの科学研究所の所長から連絡を受けてスイスへと旅立ちます。

一人の男性科学者、レオナルドが殺され目をえぐり取られるという異様な状態で発見されました。科学者が秘密裏に成功させた物が盗まれ、24時間以内に取り戻さなければ爆発してします。イルミナティが関与していることがわかり、さらに新しい教皇を選ぶためのコンクラーベが行われているバチカンで四人の教皇が行方不明になるという恐るべき事態。

科学が新たな発見をしていくたびに宗教の聖域が踏みにじられていくような、明るみになり人々への希望となるような複雑な想いがあります。

歴史や美術品の説明は知識がそれほどなくても楽しめるようになっています。知っていることで深く読み込むこともできますが、謎を明かしていく過程も面白いので続きが気になってすぐに読むことができました。上巻は、物語の序章のようで科学者の抱える葛藤や研究所の仕組みとバチカンの決まりがラングドン教授を通してされます。

まるで生徒や学生として勉強しているような気分になりました。暗号を解くだけでは事件を解決することはできません。登場人物の細かな背景が明かされていくにつれて、誰が味方で誰が敵か、そもそもなぜこんなことをしなくてはならなかったかがわからなくなってきます。

次々襲い掛かる難問とトラブルに満身創痍になりながら立ち向かっていくラングドン教授。ラストでは善意から起こした行動に足をすくわれ、絶体絶命のピンチに陥ります。本当に助からないのではないかとハラハラしました。

歴史や古代のミステリーの冒険譚は数多くありますが、大学の教授が立ち向かうにはずいぶんと大変だと他の著書もあわせて読んで感じました。科学も宗教も人を救いたい、世の中を良くしていきたいという想いは一緒ですが、見方が違ったりわだかまりがあると脱線してしまう危うさがあります。

実際、物語ではない私たちの現実世界でも宗教の在り方や見方が変わってきています。小説を読みながら、ふと現実で起こってることに想いを馳せました。
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まとめ

お気に入りの作者を見つけてください!


面白い作品に出会えるとその作者の全ての作品を読み倒したくなります!そういう出会いってわくわくしますよね!

どうぞ、お気に入りの作者を見つけてください。

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2017/12/18   2017/12/18   コメント(0)
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